フランス在住でも日本語がとんでもなく大事な理由
フランスは超学歴社会と言われる。
そう聞くと、さぞフランス人は優秀で頭が良いのだろう、東大王みたいなヤツがそこら辺にゴロゴロいるのか、と想像してしまう人もいるかもしれないが、それは大きな誤解である。優秀な人はもちろんいる。(が、一握りである。としか思えない。)
全般的に言うと、先進国の中でも特に理数系のレベルは低く、その酷さに凍り付き、おののくことさえ度々ある。
娘が中学に通い始めて衝撃だったこと(たくさんある)の1つが、数学の授業で電卓を使うこと。これで計算力がつくはずもない。
最近、スーパーのセルフレジを使っていたときのこと。3.97ユーロの商品に40セント割引シールが貼られていたので、そのシールのバーコードをスキャンしようとすると、エラーになったので、店員さんに対応をお願いした。20代くらいの若い女性が来てくれたのだが、やおらスマホを取り出して電卓を使い始めた。
え、40セント引きかと思ったけど、40%オフだっけ?いや、そんなわけないよな。。と頭が???な私の前で、彼女は3.97-0.40の計算を電卓で!したのだ。
電卓、といえばの話。
Brevetと呼ばれる中学卒業試験について調べていたら、2026年から数学の試験の一部では電卓使用不可になった、つまりそれまでは電卓持ち込み可だった!ことが分かり、おののいた。
中学1年目(日本の小6に相当する)の最初の算数のテストが九九だったことも、なかなかの衝撃だった。
そして、変な要求で点数を加減する。
例えば、図形を描く問題で、「描いた図形に色を塗りましょう。(任意)」と書かれていたことがある。数学なのに塗り絵?!と苦笑した。娘は、あくまで任意だからと塗らずに提出したら、数学的には正解なのにもかかわらず減点された。(色を塗ること!というコメントと共に-5。)
この事件を教訓に、また「描いた図形に色を塗ること」という指示があった宿題では、娘は納得はいかないが仕方なく色を塗って提出した。
すると、数学的には正解なのにもかかわらず、少し色がはみ出ている。もっとキレイに塗ること、と減点された。
あれ、数学の宿題だよね?美術の宿題じゃないよね?と目をこすってしまった。
もっと目を向けなきゃいけないとこ、他にたーーーーっくさん、あるよ。フランスの数学教師たちよ。
娘は日本のオンラインの教育サービスを使って、日本式の数学も勉強している。こちらはありがたいことに教え方は分かりやすく、進みも早いらしい。フランスの数学と比べると、日本の数学は1年以上進んでいる。(フランスの中3で、日本の中2の範囲を学習している感じ。)
しかも、フランスの算数数学の教え方は、やたらとまだるっこしいし、分かりにくい。引き算の筆算に、なぜか足し算の概念をねじ込んでくる。割り算の筆算は、特に小数点の割り算の場合、混乱しやすいシステムになっている。本当はシンプルな概念を、わざわざ難解なものにしているとしか思えない。
しかし、フランス人たちは言うんだ。フランスの数学は思考力を鍛える。日本の公〇式みたいに計算方法を暗記する表面的なもんじゃねぇ!と。
(いやいや、日本の数学の方が頭使うよ。文章問題だってたくさんあるし、学習範囲も日本の方が広くて、日本では履修するけど、フランスでは取り上げない範囲もあるし。)
本来はそんなに難解でも大変なことでもないのに、混乱させて面倒くさくするのがフランス人なのだ、と私は思っている。
そして、もう一つの大きな違いがある。
日本は、塾も通信教育もオンライン講座も充実している。しかも高品質!
フランスにもオンライン講座があるので、娘が試しに使ってみたところ、1日目にして早速間違いを発見してしまった。親が確認しても、複数のAIに聞いてみても、どう考えても間違いだという結論に。
そのオンライン講座を提供している企業に間違いを報告したが、何の返事もこなかった。(フランスなので、返事なんか期待しちゃいけません。)
他には、2か月近い夏休み中(宿題ありません)に使えるcahiers de vacancesという問題集がある。1年間で学んだ内容を復習して、新しい学年に備えるためのものだ。
最初は買って、娘にやらせていたのだが、学校で学んだ内容とリンクしていないことと、Amazonなどの口コミを見ていると、解答に間違いがあるというコメントが目につくので今は使っていない。
あ、そうそう、日本では全教科にあって当たり前の、教科書。それね、フランスの中学では貸出形式で、学年末には学校に返すシステム。(私立は知らんけど)
理、数、国語(フランス語)、社会は教科書あるんだけど、古い場合が多い。社会なんて6年前のやつとか使っちゃいかんでしょ!
しかも、教科書使うかどうかは先生次第。つまり、先生によって授業の質が変わってくる。日本のように、教師は教科書に従うべし!という概念はない。
だから、ネットで拾ってきたプリントを平気で使う先生もいる。歴史のプリントの年号が間違ってたことがあって、びっくりしたさ。
何これ?とよく見ると、下に小さくダウンロード元のリンクが記載されてて、そのリンクを見ると、どこの誰だか分からない女性のホームページだった。
あと、激ヤバなのが英語。同じアルファベットの言語だし、似たような単語たくさんあるから日本人よりよっぽど有利なはずなのに、教師のレベルが低すぎることが結構ある。
小学5年のとき、娘が「I love cats.」と書いたら、主語のIは大文字じゃなくて小文字だから小文字で「i love cats.」と書き直せと言われたらしい。
中3のときは、「My favorite subject is physics.」と書いたら、physicsの最初の文字は大文字だと言われ、Physicsに直されたらしい。
そういう教師の発音は、もちろんコテコテのフランス訛り。
中にはイギリス人とフランス人のハーフ、みたいに英語ネイティブが英語の先生になってくれることもある。その場合はかなりラッキー。
ここまで、教師について色々書いちゃったけど、質はどうであれ、いるだけでも有難い状況の学校もフランスには結構存在する。1年間国語の先生が来なかったとか、美術の先生が最後の1ヶ月間だけしか来なかったという中学もある。
生徒が病気等で休んだ時も、教師は手助けをする義務はない、生徒同士でノートを見せ合って助け合え、というスタンスなので、休んだ日に配布されたプリントが貰えないこともある。休んでいたため貰っていない旨、担当教師に連絡すると、返信無し。授業中に本人に手渡されることもなく、そのプリントを使った授業が進んでいく始末。
日本だったら、とんでもないでしょ?ありえんよね?ホントに、フランス人って仕事嫌いなんだな~と実感する。DNAレベルで怠惰なんじゃん?
だから、私はフランスの学校や教師を一切、信用していない。
普通に事が運んだだけで、「おお~、ラッキーやん」みたいな感覚でいた方が精神衛生上ベター。
娘が小さい頃から日本語を読めるようにしておいて、本当に良かったと思う。日本語読めなかったら、日本の教育サービス利用できないからね。
フランス語の発音
「フランス語は、世界一美しい」
こんなセリフを聞いたことがあるだろうか?
個人的には、「きれい」なんて主観丸出しの言葉を、あたかも宇宙の真理かのように語る人は信用ならんと思っている。だって、そもそも何が「きれい」かなんて人それぞれじゃん?
さて、フランス人がフランス語にプライドを持っているのは有名な話だ。でも彼らに言わせると、カナダのケベック州で話されるフランス語は「汚い」らしい。
昔読んだ記事では、カナダ出身のセリーヌ・ディオンのフランス語を「汚い」とディスるフランス人がいたとか。だから、2024年のパリオリンピックの開会式でセリーヌ・ディオンが起用されたのを見た時は、つい鼻で笑ってしまった。
結局『汚い』フランス語のカナダ人に頼るんかい!
話が逸れたが、フランス人のフランス語愛は、時に滑稽なほど強い。
私個人は、「フランス語は世界一美しい」はプライドの高いフランス人の、ただのマウントトーク程度にしか思っていない。
例えば、「R」の発音。痰を吐くような音で正直キツい。(人によっては「イビキっぽい」と言った方が伝わるかも。)
「cru(生の)」とか「rue(道)」という単語を発音する時は、特に「R」を強く発音しなければいけないので嫌になる。
中には、「R」の発音は猫がゴロゴロと喉を鳴らす感じだと、可愛らしい説明をするフランス人もいるが、人間に猫のゴロゴロ音を真似できると思っている段階でお話にならない。「猫のゴロゴロ音を出せ」って、無茶振りにもほどがある。
また話が逸れたが、フランス語は世界一美しいと公言してはばからない、典型的フランス人の姑も、フランス語に高すぎるプライドを持っている。
悪びれる様子もなく、ドイツ語やオランダ語は汚いと言い放った時はびっくりした。
そして、つい言ってしまった。「私は学生時代、ドイツ語を選択していましたが、歯切れの良いハッキリとした発音が気持ちよいので、ドイツ語は好きですよ」と。
一瞬顔をしかめた後、姑は「フランス語の方がよっぽどきれいよ」と小さな声でつぶやいた。
私がフランスに来て数か月が経った頃の話。
姑は新たな楽しみを見つけていた。周囲のフランス人から情報収集をおこない、日本人についての面白いネタを探していたのである。
その中の一つが、「日本人のフランス語」である。
ある日、親戚が集まる食事の場で、姑は満面の笑みを浮かべながら言った。
「日本人のことを知ってる友達から、面白い話を聞いたのよ。」
そして、私を呼び、テーブルの上にフォークを置いた。
「これは『la fourchette sur la table(テーブルの上にあるフォーク)』?それとも『la fourchette sous la table(テーブルの下にあるフォーク)』?」
ニヤニヤしながら質問してくる姑。
ああ、これは完全に「日本人はsousとsurの違いが分からない」という前提で仕掛けられた罠だ。
今の私であれば、「あなたは誰?フランス語の先生?それとも外国人を馬鹿にする意地悪なフランス人?」と聞き返していただろう。
しかし、ここまで人間は悪意に満ちた存在になれることを知らなかった甘々な私は、素直に「sur la table」と答えた。
姑、フリーズ。
「おかしいわね…」とつぶやきながら、再び「sous la table と sur la table を言ってみて」と要求してきた。
ちょっとイラッとしつつ、素直に発音してしまう私。
すると姑、「おかしいわねぇ。日本人はsousとsurの違いが分からないはずなのに…」とつまらなそうに鼻を鳴らした。
ヴァーーーーーーーーーーーーーーーカッ!!!(←全力で叫ぶ5歳児か)
と、心の中で小躍りした私。
だがその一方で、姑が友達と一緒に日本人の発音やリスニング能力を馬鹿にして笑い合っている光景が目に浮かび、イライラが止まらない。
ていうか、奥さんを笑い者にしようとしてる母親に何も言わない夫よ!
いや、本当に、この頃の夫は頼りがいがなかった。私がそのことに、うすうす気づき始めた事件でもあった。
しかし、月日は流れ、子どもが生まれ、鬼嫁(私)とのバトルや数々の試練を乗り越えた結果——
夫は今や、(罪悪感に悩まされながらも)ダメなものはダメ!と親に言える、我が家の頼れる大黒柱に進化したのであった。10年以上かかったけどな!!
親ガチャ爆死しても、課金(努力)で乗り越えたい件
舅がよく言うセリフ
「親は子供を養っているんだから、言うこと聞くのは当然」
はぁ?
この手のセリフを聞くと、私は黙っていられません。
昔ドラマであったシーン
「産んでくれと頼んだ覚えはない!」と啖呵を切った子供の頬を、親が平手打ちする。
これ、おかしくないですか?
子供が欲しい、子供を産みたい、そう願ったのは親です。
一方で、子供が「産んでくれと言った覚えはない」のは事実じゃないですか。
生きていくのは簡単ではありません。子供時代は勉強しなきゃいけないし、大人になったら働かなきゃいけない。そんな状況で、有無を言わさずこの世に産み落とされる子供たち。
超高難易度な人生ゲームに強制参加させられるわけです。
親からすると、自分の望み通り「生れてきてくれてありがとう」という気持ちになって当然。生まれてきた子供たちを責任をもって世話し、養うのも当然じゃないですか。
それを恩着せがましく、「親は子供を養っているんだから、言うこと聞くのは当然」って、ちょっと…それ、モラハラの香りがしますよ?
子供は親の所有物じゃない。
否応なしに無理やりこの世に送り込まれたんだから、せめて成人するまでの生活と自由と尊厳くらい保証しろよ!って話。
それができない親を「毒親」と呼び、毒親に当たるかどうかの確率を「親ガチャ」と呼ぶようになった近年。
姑が「昔はこんなんじゃなかった。先生や親、お年寄りをもっと敬ってた」としかめ面をするが、そう言う人に限って、毒親だったりする。
いや、今は毒祖父母か。
Bisou(ほっぺにキス)は礼儀かセクハラか
コロナウイルスが猛威を振るっていたころ、フランスで禁止されていたことの一つが、bisou(ビズー)と呼ばれる「ほっぺにキス」の挨拶である。
人によっては、口は付けず、頬と頬を軽くくっつける場合もある。
フランスに何年住んでも、私はこの習慣には慣れない。気持ちが悪い。
フランス在住の日本人の中には、この挨拶に慣れて、bisouがないと寂しい、という強者もいるが、私には一生無理だろう。
特に夏、汗がにじむ、おっさんの頬がべったりくっつく感触は何とも言えない。
風邪をひいている人は、マナーとしてbisouはしないのだが、なぜかおっさんに限って、風邪をひいていても頬をくっつけてくる。
私の知り合いの日本人ママの娘さんなどは、時々行くレストランのオーナーにbisouを強要されるらしい。
さらに、子供の場合、唇をびっちょりと頬にくっつけるbisouだったりする。
ある結婚式の披露宴で、可愛らしい女の子が出席者全員の席をまわってキスをし回ったのが原因で、出席者の大半がガストロというウイルス性の急性胃腸炎(フランス版ノロウイルス?)に感染したという記事を読んだことがある。もちろん、その可愛らしい女の子が、感染源。
我が家の娘たちは、潔癖症日本人ママのせいか、口をくっつけるbisouはしない。頬を軽くくっつける方式を採用している。
が、キモイおっさん代表の舅は、自分の頬を指さして、キスしてと娘に強要してくる。
上の娘は、唇と頬の間の微妙な場所を軽く当てて済ましているが、下の娘は「気持ち悪い~」と逃げ回る。そしてその対象が舅「だけ」という事実。はい、当然です。
こんなおっさんがいたら、日本ならセクハラだと大騒ぎになるだろう。
しかも、鼻水をハンカチで拭いた後でもキスさせようとするので、心の中で悲鳴を上げている。
舅の息子である旦那が、「親父、風邪ひいてるんだから止めて」と言ってくれればいいのだが、この家族、家族らしくない妙な距離感があって口出しできないようだ。
仕方なく、「今日はうちの子、鼻が詰まってて風邪気味なので」と、私がキスを回避させる。「本当かな~?」と言われるが、聞こえないフリを決め込む。
フランス語が分からないフリ、聞こえないフリ、は私の専売特許だ。これがなければ生きていけないほど、私にとって必須のサバイバルツールなのである。
そんな話を日本にいる友達にしたら、
「うわー、絶対無理!セクハラやん!」と言われた。
確かに。激しく同意。
そんな相手の心情なんて無視され、「失礼な母子」として扱われる日々。
いやもう、本当にフランス文化って奥深いですね(遠い目)。。
悪夢のタイ旅行
二人目の娘が1歳半になる頃、旦那が突拍子もないことを言い出した。
「70代になる前に、両親をタイ旅行に連れていきたい!」
……お人好しもここまでくると才能だ。
実は、それまでも義親を日本に連れて行ったことがあったが、当時はまだ結婚直後、子供がいないときだった。
だから、放浪癖のある舅が迷子になって探し回ったり、「刺身ばかりだ」とか「パン屋が少ない」と文句を言われても、気にすることなく、流すことができた。
しかし、今回は、子供がいる。
しかも、義親がタイに行きたいと言ったことなどない。なんで、わざわざ?
理由を聞けば、「親孝行したいから」だと。
そして、姑から「テオ(義妹の息子)をひいきしてしまうのは、赤ちゃんの頃から私たちの家にしょっちゅう預けられてるから」との謎の圧をかけられているせいでもあった。
いやいや、姑よ。私たちが子供たちを預けないせいではなく、生まれる前から「男の子が良かった」と堂々と言っていたお前らの腐った脳みそのせいだろうが。
でも、詐欺師の姑の口車に乗せられたお人好し旦那、「2週間ずっと一緒にいたら、うちの子たちともっと仲良くなると思うよ!」などとご宣託。
おお、いいでしょう。試してみましょうか。
この旅行が史上最悪の旅になることを確信しつつも、私は地獄の幕開けを見守ることにした。
◆出発:早速の洗礼◆
飛行機の中で、1歳半の娘がぐずるのは当たり前。でも、私は必死でなだめ、機内を子供とお散歩で歩き回り、狭いトイレでおむつ替え……。
一方の姑は?
1ミリも手伝う素振りなし。
おまけに、私が席を立っている間に、私の座席に飲み物をぶちまけ、謝罪のひと言もなし。
座った瞬間にお尻がじっとり……
うん、これはもう戦争だな。
◆タイ到着:クズ舅、降臨◆
乗継便を待つ間、舅は読書、姑はお昼寝。
孫たち?
もちろん放置。
そんな中、下の娘が寝ている姿を見て心配して「おばあちゃん、大丈夫?」と声をかける。
すると舅、「シッシッ!」と手で振り払う。
はぁ?
……うちの子、犬じゃねえぞ
◆被害者ぶる姑◆
ホテルに娘たちと義親を置いて、旦那と夜のコンビニへ全員の(義親2人の分も)朝食の買い出しに。
帰ってくると、姑が義妹に電話中。
「子供2人の面倒をさせられてるのよ~!」
誰が押しつけた?たった30分程度、孫と過ごしただけで何その被害者面。
お前の朝飯に毒でも仕込んどきゃよかったよ。
◆朝の姑、魂の叫び◆
翌朝、姑、開口一番。
「頭が痛い!だから来たくなかったのよ!!」
ほう。
私「あなたの息子が、あなたたちを70歳前に海外旅行に連れていきたいって言ったんですよ。親孝行のつもりで」
姑「私はそんなの望んでないわよ。B(舅)が来たいって言うから、仕方なくついて来てあげたの」
……じゃあ、帰れよ。
◆旦那 vs. 背負いリュック vs. クズ舅◆
1歳半の娘、頑張ってたくさん歩いたけど、やっぱり疲れる。
だから、子供を乗せられるリュックを買い、旦那が背負って観光地を巡る。
しかし、ここは暑いタイ。1時間も背負えば、さすがにヘトヘト。
「ちょっと替わってくれない?」と舅に頼むと、
舅「腰が痛いからイヤだ」
おお、そうか。それは仕方ないな。
……と思ったら、帰国後1週間で、娘の2倍サイズのテオ(父親が巨体)を満面の笑顔で抱っこしてるやんけ!!!
◆クライマックス:史上最悪の旅、フィナーレへ◆
観光地では勝手に単独行動し、迷子になる舅。
食事をすれば、娘が食べるのが遅いとキレる舅。
「タイ料理、不味い!!」と文句を垂れ流す姑。
……
……
二度とコイツらと旅行しねぇ!!!
◆8年後:姑の衝撃発言◆
姑「タイ、良かったわ~。楽しかった!」
わたし「へ?!てっきり、タイは嫌いだとばかり思ってましたけど?(文句しか言ってなかったからね!)」
姑「そんなことないわよ~。また行きたいわ~!」
……
一人で勝手に行け!!!
男尊女卑のフランス人
フランス男尊女卑ウォーズ 〜舅 VS 私〜
「昭和の時代は男尊女卑が当たり前だった」なんていう話があるけど、化石みたいな価値観。男は外で働き、女は家庭を守る。だから息子には教育費をつぎ込むけど、娘には「愛嬌が大事!」とかいう謎の価値観を押しつける。
今の時代にこんなこと言ったら即炎上。Twitter(X)で拡散され、ネット民のフルボッコに遭い、最終的には「〇〇おじさん」とかいう不名誉な称号を授かること間違いなし。
そんな時代遅れの価値観を持つ大人が多かった昭和の時代に、私は生まれた。しかも次女。
ええ、立場的には非常にビミョー。おかげで男尊女卑には敏感で、これを感じると本能的に牙を剥くように育ちました。
で、なんの因果か、そんな私がフランスに嫁ぎ、男尊女卑マインド全開のフランス人舅をゲットしてしまったんですよ。
あのさ、私の前世、女性に嫌われまくった白人至上主義者とかだった?
「来世は、男尊女卑と人種差別に悩まされ続ける人生にしてやる!」って神様に定められた運命なんかね。いやいや、前世のカルマがデカすぎるでしょ。
舅、孫を性別で格付けする
うちには娘が二人いる。そして義妹リナには、彼氏マロの連れ子のマリ(女の子)と、二人の間に生まれたテオ(男の子)がいる。
この舅、テオを溺愛。なぜか? シンプルかつ単純、男の子だから。
忘れもしない、私が上の娘を妊娠中、舅が堂々とこう言い放った。
「僕は男の子が欲しいんだ。」
いや、知らんがな。
さらに、下の娘を妊娠したときも、ニコニコしながらこう言ってきた。
「君たち一軒家に住んでるんだから、もう一人くらいいけるでしょ?次は男の子ね」
え、生まれてくる子どもの性別ってオーダーメイドできるんすか?
それならついでに、育児と家事を文句ひとつ言わず手伝ってくれる舅も注文できるといいんですけど。
舅の「お貴族様」ごっこ
この昭和脳の舅、なぜか「我が家は由緒正しき家系!」と思い込んでいる。
「うちの家系図見てみろ!」とか言ってくるけど、見ても見ても 有名人ゼロ。 どこをどう探しても普通の家系。いやもう、"The フツー" すぎて逆に面白いわ。
それなのに「家系が続くことが大事!」とばかりに男至上主義。いや、あなたの血筋が絶えたところで、社会にも国にも地球にも1ミクロンの影響もないですから。
とまあ、化石かと思うくらい古い考え方に、嫌気どころか嫌悪感を感じる日々。
しかも舅の場合、高慢なフランス人女性には絶対にそんな態度取らないくせに、相手がアジア人だとニヤニヤしながら差別発言連発。めっちゃ気持ち悪い。
そう、彼は 性差別主義(sexist) であり 人種差別主義(racist)。
で、そんな舅、フランスの教育レベルが低いのも、治安が悪いのも、ぜーんぶ 「移民のせい」 にする。
いやいや、教育の話するなら、あなたの孫のテオくん、小5で九九覚えてないし、小6で時計読めてないけど?そのレベルでよく移民のせいにできるな。
フランスの子供たちは「バカンスとストライキ!」の大人たちを見習って、「勉強よりバカンス!」の精神で生きてきたことをお忘れなく!
初めてフランス人姑がヤバいと気づいた日
「姑 VS 私」〜フランス戦線異常あり〜
嫁と姑のバトルなんて、世界中どこでも繰り広げられている。そう、まさに 人類の普遍的テーマ。ドラマ化もされ尽くしていて、「またこのネタ?」ってなるくらいに陳腐。
でもさ、まさか 自分がその泥沼戦争の当事者になる なんて、20代の甘々な私は思ってもみなかったわけですよ。
姑、変身(パワーアップ)
結婚したら義両親は変わる。これは ほぼ確定イベント と思っておくべし。
まず、結婚直後は 「息子を奪われた!!」 という謎のライバル心をむき出しにしてくる。いや、そんなバチバチの対戦カードみたいなことになってるとは思わなかったよ、こっちは。
そして、子供が生まれると 「孫は私のもの!お前(嫁)は用済み!」 というボス級の敵意を追加装備して、攻撃力が爆上がりする。
で、私の姑はさらに 厄介な裏ボス仕様。
表向きは「良い姑」を完璧に演じるタイプなのだが、その実態は 観客がいないときにだけ嫁を地味に攻撃する陰湿スタイル。
オーディエンスが多いときは 「嫁に優しい姑」を演じてくるくせに、裏ではコソコソ 「見えないところでストレスをじわじわ与えてやる……」 というホラー展開。
しかも、少しでも私に「ムッ」 としたら最後、姑は 「全力の被害者ムーブ」 を発動。
「ワタシ、イジメラレテル……(´;ω;`)💔」
とでも言わんばかりに、親戚中に「鬼嫁の恐怖」エピソードを流布 し始めるのだ。
親戚中に「鬼嫁の恐怖」エピソードを流布 し始めるのだ。おいおい、何その 「虚偽申告スキルLv.99」。 もはや姑というより、詐欺師の才能あるんじゃない?
おかげで、「嫁 VS 姑」 のはずだった戦いが、気づけば 「嫁 VS 姑軍団」 に拡大。
姑の 涙ながらのフィクション大河ドラマ を真に受けた旦那の叔母や義理の妹が、こぞって "正義の味方ヅラ" で嫌味をぶっ放してくるようになった。
姑、初手からガチで来る
最初に姑の "裏の顔" を垣間見たのは、結婚して1ヶ月ほど経った頃。
当時の私はフランス語初心者。電子辞書を片手に何とか会話を成立させようと必死。そんな時、姑から 「ショッピング行きましょう」 というお誘いが。
え?なんで?絶対罠じゃん。
とは思ったものの、旦那が「町に慣れるためにも、行っておいでよ!」と無邪気に背中を押してくるので 「まあ、ちょっと買い物するくらいなら…」 と思い、しぶしぶ同行。
ショッピング中はまだ良かった。ウィンドウショッピングって 黙って歩いてても成立するし。
問題は 「姑と2人だけのランチ」。
いや、これが地獄の始まりだった。
姑、無言の圧
気遣いDNA満載の日本人の血が入っている私は 、気まずい沈黙に耐えられず、電子辞書片手に頑張って話しかける。
が、姑 完全無視。
シーン……。
私「えっ、聞こえてない?それとも今、時空の歪みが発生した?」
と思ったけど、違う。ガチで無視。
目の前で 「何言ってんの、馬鹿じゃない」 というオーラ全開で、仏頂面のままこちらをじっと睨んでくる。
となりで一人食事をしていたサラリーマン風おっちゃん、ドン引き。
その違和感に姑の顔をチラ見してくるほど。
おっちゃんの 「え、なにこれ……?この人、めっちゃ話しかけられてるのに、ガン無視?マジ?」 と言いたげに、眉毛が上がり目を見開いた表情を見た瞬間、私は悟った。
「あ、これ普通のフランス人から見てもヤバい奴なんだ」 と。
察した私は、無の境地へ
ここで気づいたのは、 姑は「オーディエンスがいない時限定」で攻撃を仕掛けてくるタイプ だということ。
しかも、 こちらの「言葉が話せない」 という状況を利用して 圧倒的優位に立とうとしている。
こっちはフランス語を頑張って話してるのに、この仕打ち。
無駄な努力すぎて泣ける。
悟った私は、もう話しかけるのをやめた。食事を早く終わらせることに専念。
せっかくのフランス料理なのに、味は 「新聞紙」。
いや、むしろ 「湿ったダンボール」 か?